5月中旬、今年も「あきざかり」と「はなえちぜん」の田植えを無事に終えることができました。
毎年恒例となっているこの作業は、単なる農業経験にとどまらず、私たちにとって大きな意味を持っています。
丹南事業所が位置する地域は、いわゆる中山間地と呼ばれる地形にあり、農業の継続が年々難しくなってきています。
特に、高齢化や人口減少に伴い、農業の担い手が不足していることが大きな課題です。
こうした状況のなか、田畑を維持できずに耕作放棄地となってしまう土地が増加し、地域の風景や生態系、農業文化が失われつつあります。
私たちは、そのような土地の一部を引き受け、耕作放棄地の拡大防止に微力ながら貢献しています。田植えを含む一連の農作業は、
利用者の方・職員が一緒になって行っており、地域の方々からの助言やご協力もいただきながら進めています。
今回は、田植えの前(後)に草刈り作業を行い、みんなで汗を流しました。
長く伸びていた雑草を丁寧に刈り取ったことで、田んぼの風景が見違えるように美しくなり、作業の安全性も高まりました。
この活動を通じて、障害のある方々が地域の一員として農業に関わる機会を持つことができ、地域の課題解決にもつながっています。
また、農作業は利用者の方にとっても、季節を感じ、身体を動かし、仲間と協力する充実した時間となっており、日々の支援の中でもとても大切な役割を果たしています。
今後も、つぐみ福祉会ではこのような活動を通じて、地域とつながりながら、持続可能な農業と福祉の共生を目指していきます。